『グロテスク』

グロテスク
グロテスク桐野夏生

出版社 文藝春秋
発売日 2003.06
価格  ¥2,000(¥1,905)
ISBN:4163219501
美貌の妹ユリコと名門女子高の同級生和恵。最下層の娼婦として孤独でセンセーショナルな死を迎えた二人を取巻く黒い魂のドラマ。『週刊文春』連載を単行本化。
  • 推薦者:カイエ姫

K:東電OL殺人事件をベースに書かれたというこの小説。セックスを通過してなにかを超えると言う図式*1が一番興味深かったかな。
この小説も面白かったけれどベースになっている東電OL殺人事件そのもの、そしてこの事件を報じるメディア―特に男性向けの週刊誌かな―での報道のされ方がとても気になっていて。カイエ姫に紹介して頂いたウェブ上の記事*2で桐野自身が「昼はエリートOL、夜は売春婦と言うあり方にメディアが発情していたとしか思えない」(曖昧)と言っていて、そこがとても印象深かったわ。

*1:同氏の『OUT』でもこの図式が適応されていましたね。

*2:works_main 桐野コメント