『神聖喜劇』(全5巻)

神聖喜劇 第1巻
神聖喜劇〈第1巻〉 (光文社文庫)大西巨人

出版社 光文社
発売日 2002.07
価格  ¥1,100(¥1,048)
ISBN:4334733433
一九四二年一月、対馬要塞の重砲兵聯隊に補充兵役入隊兵百余名が到着した。陸軍二等兵・東堂太郎もその中の一人。「世界は真剣に生きるに値しない」と思い定める虚無主義者である。厳寒の屯営内で、内務班長・大前田軍曹らによる過酷な"新兵教育"が始まる。そして、超人的な記憶力を駆使した東堂二等兵壮大な闘いも開始された。―不滅の文学巨篇、登場。
神聖喜劇 第2巻
神聖喜劇〈第2巻〉 (光文社文庫)大西巨人

出版社 光文社
発売日 2002.08
価格  ¥1,100(¥1,048)
ISBN:433473362X
東堂太郎が回想する女性との濃密な交情。参戦目的、死の意義への自問自答は、女性との逢瀬の場で反芻されていた。村上少尉と大前田軍曹との異様な場面は、橋本・鉢田両二等兵による「皇国の戦争目的は殺して分捕ることであります」なる“怪答”で結着した。「金玉問答」「普通名論議」等、珍談にも満ちた内務班の奇怪な生活の時は流れる。やがて訪れる忌わしい“事件”の予兆。
神聖喜劇 第3巻
神聖喜劇 (第3巻) (光文社文庫)大西巨人

出版社 光文社
発売日 2002.09
価格  ¥1,100(¥1,048)
ISBN:433473376X
「私の内面には、曖昧な不安が、だんだん増大しつつ定着していた。早晩必ず何事か異変が起こるにちがいない」。誰かスパイのような“告げ口屋”がいる―東堂太郎の抱く漠たる不安が内務班全体にも広がり始めた。丁度その頃、ついに“大事”が発生。続いて始まった“犯人探し”は、不寝番三番立ち勤務の四名に限られた。その渦中に登場する冬木二等兵の謎めいた前身……。
神聖喜劇 第4巻
神聖喜劇〈第4巻〉 (光文社文庫)大西巨人

出版社 光文社
発売日 2002.10
価格  ¥1,100(¥1,048)
ISBN:4334733891
堀江中尉に喚問された東堂太郎は、片桐伍長が企んだ“思想上の嫌疑”を論破する。上官上級者によって仕掛けられる無理難題に対する“合法闘争”はつづく。「知りません・忘れました」問題にも一応の決着が。一方、奇怪な“事件”の犯人と目されて窮地に立つ冬木二等兵の、思いがけない過去を知り得た東堂は、冬木救済のために「精一杯抗うべく」決意を固める。
神聖喜劇 第5巻
神聖喜劇 (第5巻) (光文社文庫)大西巨人

出版社 光文社
発売日 2002.11
価格  ¥1,100(¥1,048)
ISBN:4334734065
“被疑者”冬木二等兵の「不条理上申」と東堂太郎の「意見具申」とは奏功、奇怪な“事件”は終熄する。醜怪極まりない「模擬死刑事件」による、東堂・冬木らの営倉入りを経て、事態は、教育期間の最後を飾る大珍事によって急転回する。その主人公こそ、大前田軍曹その人だった。そして、一九四二年四月二十四日午前九時五十五分、東堂は屯営に訣別したのであった。
  • 推薦者:カイエ姫
  • 「長大課題図書」とは
    • 大河小説のような重厚で長大な作品を明確な最終読了期限を特に設けずに、時間を掛けてゆっくりと読んでいこうという企画。
    • 期限はないものの、最終読了者への罰ゲームはあったりします(笑)。

C:読了までに約3ヵ月を要しました。
ファイトよー!(笑)>コロ姫

K:アタシは1巻の半分足らずで永遠に挫折をしました(笑)。「超人的な記憶力を駆使した東堂二等兵」が次から次と小説の筋とは隔たりのあるようなことを精緻に思い出すものだから、アタシはもうてんてこ舞いであっという間に挫折を(笑)。

C:永遠に挫折って…。もう決定なの?一時お休み中なだけだよね?(笑)剃毛のくだりなんて可愛かったよ?(笑)
「私の女が哭いた」*1を言ってくれないので「神聖組」が解散できません(笑)。

C:『神聖喜劇』は文庫本の装丁も素敵だったので、5冊すべて紹介します(笑)。
コロ姫は2巻まで購入したのだっけ?(笑)

*1:最終読了者もしくは挫折者に課せられる「恥ずかしいセリフを言う」という罰ゲームです。